20日夜、訪問中のインドネシアで現地で活動する日本人と懇談された天皇皇后両陛下。一体どんな話をされたのでしょうか。21日、会話を交わした女性が番組の取材に応じてくれました。
■両陛下 AKB元メンバーらと懇談
天皇陛下が口にされた「JKT」という言葉。両陛下のインドネシアご訪問。
お二人の飾らぬ肉声が聞こえてくる旅が続いています。20日夜は在留邦人らと面会されたお二人。お相手は元AKB48のメンバーでインドネシアに移住し「JKT48」として活動した仲川遥香さん(31)です。
元AKB48/元JKT48、仲川遥香さん:「親善大使をやらせていただいています」
皇后さま:「どうして(JKT48に)移籍を…」
元AKB48/元JKT48、仲川遥香さん:「AKB48としてインドネシアにコンサートに来て、すごく楽しそうな国だなと勢いで。でもそれからもう11年」
両陛下と至近距離で言葉を交わした仲川さん。番組の取材に応えてくれました。
■「まさか会えるとは」会話内容は
元AKB48/元JKT48、仲川遥香さん:「きっと日本にいたら会うことはなかったと思う。まさか、そんな私が天皇陛下に会えるとは思ってもいなかった」
実際に耳にした両陛下の肉声。
元AKB48/元JKT48、仲川遥香さん:「(肉声は)とても柔らかくて優しい声をしていた。『面白そうな国だと思って勢いで来た』と言ったらお二人とも笑って下さって。すごく楽しそうな国だなと勢いで来てしまったのが最初。『あ、勢いで来られたんですね』って笑って下さって、それでも11年間ここにいられたのは『インドネシアがとても好きで、とても良い国だから』と伝えたら『お若いのに素晴らしいですね』と言っていただきました」
■両陛下 インドネシア学生と交流
若者を励まされる場面は現地の大学でも見られました。日本語を勉強する学生と言葉を交わされ…。
学生:「テーマは慣用句についてです。例えば『水くさい』という言葉、私たち外国人からすると『水が臭い』と感じます」
その瞬間、雅子さまの笑顔がはじけます。
学生:「調べましたら、語源は水分が多いと味が薄くなるということから、愛情が薄くなりよそよそしい様」
興味深げに学生の話に聞き入られる陛下。
天皇陛下:「テーマが面白いですね。私たちが当たり前のように使っている言葉も突き詰めてみると不思議なものですね。日本には?」
学生:「行ったことはないんです」
天皇陛下:「ぜひ日本に来て下さい」
別の若者とは文学談義に花を咲かせます。
天皇陛下:「特にどういう作家が好きですか?」
学生:「私は太宰治の『人間失格』を英語版、日本語版で読みました」
天皇陛下:「『人間失格』ね、なかなか難しいですよね。夏目漱石なんかも?」
学生:「夏目漱石はまだ読んでいませんが、これから読む予定があります」
また、目下、卒業論文を執筆中という彼女には。
皇后さま:「卒業論文を…」
学生:「はい、今4年生です」
天皇陛下:「大変でしょう、卒業論文は…うちの娘の愛子がちょうど卒業論文をこれから…」
子の将来を案じる親心を率直に表現されていました。この面談のなかで天皇陛下はこんな言葉も発しておられます。「私はナルヒトです」。これは日本のアニメ「ナルト」が好きだという学生に返した陛下のジョークです。
天皇陛下:「私はナルヒト(徳仁)です」
一堂が爆笑すると…。
天皇陛下:「いや、関係は…ないんです」
周囲をさらにドッと沸かせました。
21日、天皇陛下は単独行動です。ジャカルタからジョグジャカルタに移動されました。
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